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終わりの向こう側
第2章 母の生き様
感情の昂ぶりが収まって来た頃合いに
私にとって一番言いにくい事を
母が訊いてきた。

母「ところで、お父さんは?
・・・・。
元気かい?」

私「死んだよ」

母「え!?・・・どうして?」

不安顔で固まる母。

私「沢木が送って来た手紙を見て
幸せそうな母さんを見て、
一気にやつれて病気になって
そのまま衰弱して逝ったよ」

全てを察したのか頭を下げて
手の甲に押し付けて。

母「ごめんなさい!!
ゴメンなさい、あなた!」

そう言って泣き崩れる母は
まるで土下座をしているように見えた。

私「できれば、その後の母さん達の事は
知りたくはなかった。母さん達が
幸せになろうが、どうなろうが俺たちの
知った事じゃなかった。母さんを
失った傷心からやっと癒えたところに
母さんの妊娠を告げる手紙なんか
よこさなくったって良かったものを・・・。」
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