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鬼ヶ瀬塚村
第19章 あの日
真理子さんはその大賞を獲った後、すぐに出版社に呼ばれたようだ。
"是非うちで描いて欲しい"と。
けれど彼女は大学3年生だったし、なんと"いずれまた"と断ってしまったのだ。
嫉妬した。
どうしようもなく。

着信は止まらない。
僕は祈るように携帯電話へ念を送った。

~~お願いします。切れてください。お願いします~~

願いが通じたのか携帯電話が静かになった。
僕はホッとして無意識に正座していた姿勢を崩した。

ドンドンドンッ!!

突然の大きな音に僕ははね上がった。滑稽なくらい浮いた。

『ノブッ!開けろーッ!いるんでしょー!?』

いつもの調子で真理子さんがアパートの扉を叩くのが聞こえた。

まさに真理子さんが描いた漫画のワンシーンが再現されている。

『おーいッ!寝てるのーッ!』

ドンドンドンと何度も叩かれる。
近所迷惑だろ、あの女め。

僕は仕方なしに玄関のドアを開けた。
そこには誰も立っていなかった。
まさか…そんな…真理子さん…まさか自殺でもして…僕のせいだ…。

真理子さんの怨霊だ。

『ばぁ~~~ッ』

ドアの後ろ、ちょうど死角から真理子さんがスルリと飛び出した。

『うわッ!』

僕は後部へ尻餅をついた。

『うわッ部屋汚ッ…掃除してんの?』

真理子さんは靴を脱ぐと綺麗に揃えて部屋へと上がり込んだ。
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