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鬼ヶ瀬塚村
第19章 あの日
安心した事に足はあった。
怨霊ではなかった。

『また換気せずに煙草吸ってたんでしょ?』

真理子さんはしげしげと灰皿を見下ろす。

『…あの…真理子さん…何しに…来たの?』

真理子さんはクルッと振り向いた。
最後に見た時より少しやつれて痩せたように見えた。蛍光灯の光加減のせいだろうか?

『別れた元彼の家に来るなんて理由は一つでしょ?ましてや私達同棲してたんだから』

真理子さんはニコッと笑ってちゃぶ台の前に座った。

『…心配しないでよ、別にヨリ戻しに来た訳じゃないわよ』

真理子さんはニヤニヤ笑いながらポケットからスッと何かを取りだしちゃぶ台に置いた。

僕が渡していた合鍵だった。

『返しとく、直接渡さなきゃ不安だったのよ。何かあったら嫌でしょ?ポストに入れてもよかったんだけど、あんた滅多にポスト開けないしねぇ』

真理子さんは言ってテレビのリモコンを手にした。

『こんな時間だもんなぁ、何もやってないかぁ…』

真理子さんはチャンネルをカチカチ変えながら言う。

『あの…真理子さん…』

僕はドキドキしながら言った。
勿論ときめいてドキドキしているわけではない。
あんな事があったのに、平然と普通に部屋でくつろぐ彼女が怖かったのだ。
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