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鬼ヶ瀬塚村
第19章 あの日
僕は何度もページを確認した。
敗北を認めたくは無かった。

だって、だって…言ったじゃないか、卒業したら必ず来てねって…期待してるって…。

僕は涙をボロボロ流しながらページをめくった。
間違いなんかじゃなかった。
そこに僕の漫画はなかった。中学の合宿なんかで寝る前に友人達に話して聞かせたあの話…彼らはワクワクした目で僕を見ていた。

登場人物に共感したりして声を上げて喜んで聞いてくれたのだ。

それを僕は確かに描いたはずだ。少年がワクワクするようなSF漫画を描いて送ったのに…編集はそれを商品にはならないと切り捨てたのだ。

よく考えれば、その時はSF系のバトル漫画が横行していた。
やれロボットが、やれ未来がと少年達の心を冒険心で翻弄させていた。
しかし、一方では飽きもあった。
どの漫画も同じような物にしか感じない。
何か新しい物が欲しい、編集はそう判断したのだろう。

実際は単なる実力不足だったのだが、僕はそう思い込む事にした。

そうだ、SFが駄目ならドキュメントタッチの身近な話を描けばいい。

僕はノートを引き出しから出すと、そこに登場人物や設定、世界観や建物なんかを描いて構成を練り始めた。

そうだ、ちょっと冴えない主人公が転校してきた女の子によって珍事件に巻き込まれていくギャグっぽいものにしよう。
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