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鬼ヶ瀬塚村
第13章 人間道
躍動感が全くない、まるでテープレコーダーに録音したような声で真理子さんは続ける。

『私はねノブ、そんな村が嫌いだったの。子供の時からしきたりだとか掟ばっかり聞いて育ったの。どうかなりそうだった…怖くて怖くて仕方がなかったの』

ピカッ…再び空間が一瞬明るくなる。

『だからいつも怖くなるとここに隠れてたの。誰にも見つからないように…朝が来るまでジッとしてた…火が放たれて…みんながそれを囲って…踊って…笑ってた…』

『ねぇ、真理子さん…何の話してるの?』

『お母さんも…お父さんも…親戚の人達や村の人達も…みんな輪になって…火を囲って…笑ってるの…怖くて怖くて仕方がなかった』

真理子さんは虚ろな目で一字一句を噛み締めるように言った。

『一体何の話なんだよッ!?』

『…だから、怖くて怖くて…私はこの村が大嫌いなの』

『真理子さんッてば!』

僕は彼女のか細い肩を掴んで揺すった。真理子さんは人形のように僕の手の中で揺れる。
頼りないくらいに細い肩には下着が濡れて浮き上がっていた。

『ねぇ…ノブ、でもね。私、お母さんもお父さんも大好きなの、村は嫌いでも。たった一つの家族だもの』

『真理子さん…』

『それに、妹の優子も…いつも私は冷たくするけど、あの子が大好きなの』
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