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鬼ヶ瀬塚村
第13章 人間道
僕は掘っ立て小屋の中を改めて見渡した。
2畳程度のその空間は天井からぶら下がるランプでオレンジ色に照らされている。
むき出しのベニヤ板の壁には色褪せたポスターが何枚か張られていた。
昔夢中になって見たアニメのポスターや漫画のキャラクターが印刷されたポスターだ。

小さな長四角の板が地面からほどよい高さに打ち付けられていて、垂直に固定されたその上には何かが入った小瓶や松ぼっくりが並んでいた。

どことなく落ち着く不思議な場所だった。

『雨宿りにはちょうどいいね、なんなのここ?』

真理子さんはニヤニヤしながら足をブラブラさせていた。そして"はぁっ"と笑顔のまま溜め息をつき

『私の居場所。この村で唯一の』

と言った。

『私だけの隠れ家よ。もうずっと昔からあるの』

『真理子さんの隠れ家?』

『そ、誰も中に入れた事はないわ。ノブ以外ね』

真理子さんはニヤニヤしたまま、ヒョイと木箱から降りた。

『ひいおじいちゃんがね、生きてたら今は95歳なんだけど立派なマタギだったんだって』

真理子さんは棚の松ぼっくりを弄りながら語りだした。

『マタギって狩人の?』

『そ、立派な村一番の狩人だったんだってさ』
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