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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第11章 マリ…出逢い

マリはフリーターだったし
私の仕事も忙しくない時期だったから
すぐに一緒に休みを取ることが出来た。


待ち合わせ場所は
とある駅の近くの
大きな交差点。


私の家からは
車で一時間くらい。


少し離れた駐車場に車を入れて
ゆっくりと歩いていくことにした。


時計を見ると
約束の時間までは
まだ随分と余裕がある。


早く着きすぎちゃったな~
なんて思いながら
目的の交差点へと歩いて行くうちに
私は目印になるものを
何も伝えていないことに気がついた。


こうゆうときって
服の色とか
何かわかりやすいものを
メールしてた方がいいんだっけ?


そうは思ったものの
ショーウィンドーに映る私の姿に
目印になりそうなものはない。


とりあえず
マリにメールすることにした。


「もうすぐ着くけど
 マリは
 あとどれくらいで到着する?」


『俺も、もうすぐ着くけど
 そんなとこに立ち止まって何してんの?』



えっ?



私は携帯の画面を見つめながら
何度もメールを読み返した。


すぐには状況がわからない。


しばらくして
まわりをぐるっと見回してみた。


マリはドコから私を見てるんだろう?


いや、それよりも
どうして私だとわかったんだろう?


私はマリがどこにいるかわからないのに
マリには私が見えているのだ。




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