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第11章 マリ…出逢い

「女の子みたいな名前ね」

って笑う私に
ずっと昔から
そう呼ばれてると言う。


本名まで教えてくれて
「マリ」というあだ名がついた経緯を
詳しく説明してくれた。


「なるほどね！」


妙に納得できる理由に感心すると同時に
だんだんとマリへの興味がわいてくる。


よくよく話を聞いてみると
バンドでボーカルをしているらしい。


『ロン毛って嫌い？』


「んー。似合ってれば良いんじゃないの？」


年上の、しかも人妻との恋愛を望む
年下の男の子なんて
いるわけがない。


そう思い込んでいた私に
積極的にアプローチしてくるマリ。


メールの返信をしているうちに
気がついたときには
すっかり私は
マリのペースにはまっていたのだった。