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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第16章 亮輔…破滅へのカウントダウン

「適当に座っててね」


そう言って
私は冷蔵庫を開けて
簡単に作れそうなものを考えていた。


『俺、カクテル作るよっ』


驚いて振り返ると
亮輔はダイニングテーブルの上に
準備してきたシェイカーとか何かを並べているところだった。


亮輔のバイト先はショットバー。


お店から
いろんなものを借りてきたらしい。


想像もしていなかったプレゼントが嬉しくて
私は疑うことさえしていなかった。


炒め物なら素早く作れるからと思い
フライパンで調理をしているそのすぐ後ろで
亮輔がシェイカーを振る音が聞こえる。


『グラス、どれでも使っていい?』


「適当にどうぞ」


私がお皿に料理を盛り付けする頃には
ほんのりピンク色をしたカクテルが
2つのグラスに入れられていた。


「亮輔も飲むの?
 運転して帰らなきゃいけないのに?」


『実はノンアルコールだったりする(笑)』


そう言いながら、グラスを手に取った。


『乾杯しようよ!』


私もグラスを持つ。


『んじゃ!
 みゆきの手料理に乾杯っ!』


グラスの合わさる音色を聞きながら
私は可愛い亮輔の横顔を見つめていたんだ。




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