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《リベンジ★ラブ》
第1章 目の前に立つのは…
綾香は建物の柱に隠れ総務課のドアをみていた。
5分もしないうちに柳瀬が話にならんね、という表情で出て振り返りもせずにエレベーターの方に行きイライラと上に向かうボタンを押し乗り込んでいる。

あたしに関係ある事?
ない事?
ううん、柳瀬部長に必要ないと言われたも同然なんだから広報に戻る事はないと思うの……
だったら今井さんが何かを提案したならば柳瀬部長に都合の悪い事?

聞いてもいない事を柳瀬の表情で問い問われた何かへの答えを出そうと思うだけで堂々巡りのような気がして社内にある壁の時計をみると後10分で終業になる。

広報に行くこともない1日は気が楽ではあるが掃除に買い出し等で体力も使い身体中ダルさを感じ帰宅後親子丼を作って食べ風呂後布団に座りスマホを持つなり寝てしまっていた。

✜ ✜ ✜

会社が休みの週末はアラームをかけずにゆっくり寝て8時半過ぎに起きてハムエッグとパンを2枚に野菜サラダを食べ洗濯掃除を済ませ近くのスーパーまで歩いて行く途中テニスラケットを持った高校生らとすれ違い綾香は振り向く。

『練習試合だから緊張すんなって』
『相手は去年のベスト8なんだけど…知らないから緊張すんなって言えんだよ…かわりに試合してくれよ』
そんな会話が聞こえる。

彼らはグレー色のジャージを腕まであげ手首には汗拭きの同色のリストバンド、白いシューズにテニスラケット。
そしてすれ違いざまにミント系のスプレーのいいにおい。

自転車のチリンチリンという音が鳴るまで綾香は立ちつくし懐かしく彼らを眺めていたのは中川の部活がテニスだったからだ。
惣菜ばかりの食事にお弁当を持たせる事がなく500円で弁当を買えという栄養を心配せざるをえない食生活に彼女は中川の為に母のり子に中川の分も弁当を作ってもらい渡していた毎日を思い出す。
幸せな思い出には自然と笑みがこぼれる。

彼氏と彼女っていう感じであたしにも彼氏が出来たんだっていう彼女らしいことが出来て楽しかった…
茶髪くんはボールを追って打ち返しコート反対側へのボールも追いついて打ち返す、かっこよかった…
きゃーきゃーと茶髪くんへ声援をおくる女子達にあたしの彼氏なんだからね、と言えないけど自慢したかった…

楽しい事を思い出すがまた卒業式のワンシーンへと移り表情は憎しみに変わる。
あの日卒業式の後は茶髪くんを呼んでパーティの予定だったのに。
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