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第30章 それぞれの、生きる場所…

『リョウキ・・・お願いがあるんだけど』


『何だ？～なんでも聞くぜ？♪』





・・・ホントに…なんでも聞くぜ。





『……ｴﾝﾘｮ・・・したり

ﾌﾟﾚｯｼﾔｰに感じたり…

しないでほしいの・・・』





『……アイル？』






『私…が
やりたくてやってるだけ

おせっかいかな…
かえってリョウキが気にして

疲れちゃうかなって…思うんだけど

私が…やりたいから。

ごめん。
もっと器用に、立ち回れれば

リョウキが気にせずに済むのに。
どうも・・・私』






何を……言うかと思えば。




『…そんなこと……ないぜ？本当に。

それよかお前が無理して倒れないかって…』




『ﾎﾗ・・・それ』




『あ……』




『私が…望んでやってることだから。
ｴﾝﾘｮしないで…他にしてほしいこともあれば
教えてほしいの…』





『アイル…』


これ以上…何か望んだら
罰当たりってくらいなのにな、すでに。



『私が…リョウキの

リョウキらしくしてる姿…

見てたいだけだから…。だから…』






『…うん。わかった』





アイルの気持ちは

曇りなく…まっすぐにオレに伝わってきた。





『何でも…言ってね』




『ふふ…うん。ありがと…。
じゃぁ・・・オレもひとつだけ
ホント……お前も無理はしないでくれ』




『ふふっ…お願いってそれなの？

うん……しない。約束するから…だから』



『あぁ…わかった。

～膝・・・かしてくれるか？』




オレは
とことんアイルに甘えさせてもらった。




『ん・・・・・いいよ』




少し照れくさそうにアイルが膝をたたんで
オレの頭をのせる。





最高・・・。




『ぁと…もうひとつだけ……』



『ｸｽ…なんでも聞くぜ(笑)』






『…リョウキらしく、頑張って
リョウキの大好きなこと……リョウキらしく
楽しんで・・・頑張ってほしい

ケガにだけは気をつけて…
心も身体も・・・ケガしないで

が……がんばれっ・・・』










『(笑)……あぁ。わかった』



アイルの膝で目を閉じてても伝わる…

顔が真っ赤になってるであろうアイル。




どうしてこう…


素直でやさしい


カワイイやつなんだろう……。