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優しいヒトに虐められてます。
第7章 おねだり
大津川が笑顔を向けた。
「よかった。イヤだって言われたら
どうしようかと思った」

そんなこと言うわけないのに。
そう思いながら、同時にハルは
彼も不安に思ったり怖かったりすることは
あるのだと知り、何だか親近感が湧いた。

今まで遠くから大切に愛でてくれていた彼が
ようやくハルのすぐ近くにまで
来てくれたような感じだった。

「ねえ……いい?」
そう言った時、彼はハルのパジャマの裾を
握っていた。
意味するところはもちろんわかる。

だが、ハルは今、パジャマの下は
ブラジャーも何もつけていない。
寝るときはつけないのだ。

それでも冬にはキャミソールを中に
着ることはあるが、やはりブラジャーはつけない。

今、彼がハルのパジャマをめくってしまえば
ハルのすべてが露になってしまう。

決して拒みたいわけではないのに
恥ずかしさから、彼の問いに
うん、と頷けないのが情けなかった。
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