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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第4章 混・乱・事変②
「そっ……んな……嫌だなんてっ……だってこんな可愛い――」
堺は思わず叫ぶが途端に真っ赤になり絶句した。
「……っ」
しのもつられて赤面し、息を呑む。二人はそのまま何秒間か見詰め合ったが、次の瞬間の突如の轟音に堺が叫び、しのは鳴ったスマホを確認した。
「大雨洪水警報ですね……」
「ひいっ」
またしても轟音が部屋に響き、堺が身を縮めて耳を塞いだ。
しのは呆気に取られたが、ふと笑いを溢し、皿におでんを取り分け始めた。
「とにかく食べましょう。真夏のおでんもなかなかですよ」
キッチンに漂う濃い出汁の薫りに、堺の食欲が呼び覚まされ、一時雷の恐怖を忘れさせる。

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