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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第4章 混・乱・事変②
しのは、堺が転んだ光景を思い出しながら、何度転げたのか数えてみて吹き出した。
「あんなに転ぶところばっかり見せられて、気にならない方がおかしいよね……ふふ」
「――う……な……るみっ」
静かに眠っていた筈の彼は突然苦し気な呼吸をし、低く呻いた。
しのが顔を覗き込むと、眉にシワを寄せ、また呻く。
「なるみ……っ」
――なるみ?
しのは、恐らくそれは人の名であること、そして女性の名であろう事を推測し、心がざわつくのを感じたが、堺が苦悶の表情を浮かべながら胸元をかきむしり、寝返りを何度もうち始め、思わず彼の腕を掴んだ。
「堺さん、堺さん……大丈夫ですか?」

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