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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第7章 女帝との対面
玄関で衝撃の対面をした堺としのの母は、三十分程後、リビングで話し合っていた。
いや、話し合うというよりは、しのの母が尋問し、堺がびびりながら答えるという、取り調べの様な雰囲気であった。
「……つまり、貴方と娘は今日会ったばかり……ということですか?」
「……はっ……はっ!」
リビングで、しのの母――美佳原小百合は、腕を組み時折こめかみを手入れの行き届いた華奢な指先で押さえ溜め息を吐いたりしながら、足元で土下座の格好を崩さない堺を見下ろした。
玄関で堺を一目見て、小百合は眉をひそめはしたが、嫌悪感は持たなかった。いや普通なら自分の娘が知らない男を連れ込んで裸で抱き合って居るのを目の当たりにしたら、良い印象は持たないだろうし、娘を溺愛している父親ならば発狂するかも知れない。
だが、その辺は小百合は違っていた。小百合は度胸が据わっている。伊達に女の身で芸能プロダクションをやっていない。数々の修羅場を潜り抜けてきた彼女はちょっとやそっとの事で驚いたりしない。
中学時代に苛めをうけ、人と深く関わるのを恐れ壁を作って友人も居ない娘が、恋人を連れ込んだ――という事実を寧ろ喜んでいた。

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