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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第6章 身体が先か、恋が先か――
「しの……?」
驚き、クッションをどかそうとする堺の手にしのは軽く噛み付いた。
彼を傷つけようとしたのではなく、甘えたくて――誰かに甘えるなどと、今まで考えたこともなかったしのだが、彼ならしのがどんな風に理不尽な理由で拗ねて困らせたりしても、困ったような笑顔で受け止めてくれる――そんな気がした。
――どうしよう……初めて会ったばかりなのに、私、この人にズブズブ嵌まっていく……
「あてててっ!何してるの、しのっ」
大袈裟に叫ぶ堺だが、声が笑っていた。
彼はそっとクッションをどけて、噛み付いたままでいるしのを見て吹き出すと、片腕で強く抱き締めた。

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