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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第6章 身体が先か、恋が先か――
「まあ、あのマンションには美佳原しのだけじゃなく他にもそうそうたる芸能界の大物が住んでるからな……ひょっとしたら堺は他の芸能人の部屋を訪ねたのか……それとも全く関係ない自分の知り合いに会いに行っただけ……という可能性もある」
海は残りのコーヒーを一気に飲み干すと、店の前のゴミ箱に向かって投げる。綺麗な弧を描き、缶はゴミ箱のど真ん中に落ちて小気味良い音を立てた。
「……じゃあ……もうマークするのをやめるんですか?」
「止めるわけがないだろ」
海は獲物を見付けた鷹のように目をカッと見開き、丁度雲が切れて現れた夜空の月を見上げる。
『週刊文秋』の記者となって十年目の海は、今までに多くの特ダネ記事を手掛け、決定的な瞬間を写真に納めてきた。
長きに渡る記者の経験、そして彼が元より持っている動物的な勘が『美佳原しのとポキノンの堺の間には何かある』と彼に告げていた。

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