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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第21章 まもなく境界線に、電車が参ります
男の柔らかな口調に、神依は驚きと共に我に返ると慌てて子龍を抱き布団を出る。
 寝台の上で姿勢を正せば男はゆっくりと顔を上げたが、その端正な面(おもて)は和やかにほころんでいた。反面、神依は眉を下げ、口の中で含むようにそれを告げる。
「あの……私は神様じゃないんです。ただの巫女で……名前は、神依といいます。あなた達は……」
「神依様……これは──失礼を」
それでも男はその態度を変えることなく、感慨深く一度名を口にして、親愛とも敬愛とも取れるような念を含ませ神依を見上げた。けれどいくら考えようとも、神依にはそれを向けられる覚えが無い。不用意に名を与えてしまったことに「しまった」とは思えど──彼らもまた特別に、誰かを立て、へりくだることに慣れているようだった。
 そして男はそれを体現するかのように恭しく、まるで貴人のものであるかのように神依の手を取ると、その手のひらに文字を綴る。
「我らは……土雲(ツチグモ)と」
「雲? ……虫の蜘蛛ではないのですか?」
「……はい。今の姿は皆、後の世に顕されたものです。こうして人の形にもなれる者も多少は残っておりますが、もはや我々を神と呼ぶ者も無く……神として求められぬ以上、その姿を維持することは難しいのです」
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