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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第21章 まもなく境界線に、電車が参ります
それはそれで楽しい部分もあったが、やはりこういうものには心惹かれてしまう。脚の高い寝床も天蓋の紗も、まるで絵巻のお姫様になった気分だった。
「キュッ」
一方子龍は枕の方が気に入ったらしく、体が沈むほど柔らかいものを見つけると、それをくわえて神依の元に自慢気に運んできた。神依もまたお気に入りの布団と寝台を見付けると、一緒に眠れるように子龍の持ってきたものを枕元に置いてあげた。
また取っ手のある薄い金属性の桶を階下で拾い、そこに薄く雨水を貯めて蓮の葉を生ける。
「お別れするまでは大事にしなきゃね」
「キュウ!」
もしも明日雨が止んでいなかったら、この葉にはまたお世話になる。枕元の床に置いて子龍の布団の上に葉が来るように調整してやれば、子龍は嬉しそうにまたぐるぐると寝台の上で走り回っていた。
こうして寝床を整えた神依は、今日ばかりは少し贅沢に食事を摂って、早々に体を清める。そして、無くすのが怖くて屋外ではなかなか取り出せなかった日嗣の櫛を使い、丹念に髪をとかした。櫛名田がしてくれたように、丁寧に、丁寧に。
(そういえば、日嗣様の時はちょっとくすぐったかったのに、お母さんの時は平気だった……)
「キュッ」
一方子龍は枕の方が気に入ったらしく、体が沈むほど柔らかいものを見つけると、それをくわえて神依の元に自慢気に運んできた。神依もまたお気に入りの布団と寝台を見付けると、一緒に眠れるように子龍の持ってきたものを枕元に置いてあげた。
また取っ手のある薄い金属性の桶を階下で拾い、そこに薄く雨水を貯めて蓮の葉を生ける。
「お別れするまでは大事にしなきゃね」
「キュウ!」
もしも明日雨が止んでいなかったら、この葉にはまたお世話になる。枕元の床に置いて子龍の布団の上に葉が来るように調整してやれば、子龍は嬉しそうにまたぐるぐると寝台の上で走り回っていた。
こうして寝床を整えた神依は、今日ばかりは少し贅沢に食事を摂って、早々に体を清める。そして、無くすのが怖くて屋外ではなかなか取り出せなかった日嗣の櫛を使い、丹念に髪をとかした。櫛名田がしてくれたように、丁寧に、丁寧に。
(そういえば、日嗣様の時はちょっとくすぐったかったのに、お母さんの時は平気だった……)

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