この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第19章 還るべき場所
 「ねえ、神依。だけどそれは……すぐにしなければいけないことなの? もう少し、元気になってからでは駄目なの?」
「櫛名田」
「……あなた」
しかしすぐに素戔鳴にたしなめられて、櫛名田は少し唇を尖らせる。
 今ばかりは味方をしてくれてもいいのに──。そう責めるように夫を見遣るも、物言わぬ口以上に深い想いを宿す瞳に自身ももう何も言えず、落ち込んだように目を伏せる神依に視線を戻した。
 本当は、夫も同じ気持ちなのだ。ただそれを胸に秘めて、その先へ送り出してやろうとしている。
 櫛名田は万感の想いをこめて、一度「ああ」と大きく息を吐き出した。
 この子がここに来てから、どれだけ経っただろう。長くも短くもない不思議な時間。それでもやはり、母であった時間は楽しかった。
 それを愛しく想うのは自分の勝手で、失うのを惜しく思うのは我儘だ。
 けれど神依が同じように、子供としての身勝手さや我儘を気負い目を伏せているのなら、……それを互いに感じられたのなら、きっと自分達は良き母子であったに違いない。
「……ごめんなさいね。あなたを困らせるつもりじゃなかったのだけれど……、私も駄目ね。まだ少し、良いお母さんじゃなかったみたい」
/1229ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ