この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第19章 還るべき場所
 それを胸に抱き、思い返せば思い返すほど、もう一つの声が頭の中でわんわんと反響する。
 その声はずっと、日嗣の影であり神依の影でもあった。ただ硬貨の裏表のように分かち難く、図柄が違うだけの影。くるくると回して宙に放り投げたら、たまたま違う面が出てしまった。仲間外れのように弾き出されてしまった、ただただ寂しいだけの影。
 ……それでも。

 ──私はお前など生んでいない!! お前は私を裏切った! お前は私の愛しい人を奪った! お前は私の子じゃない、私はお前の母なんかじゃない、洞主なんかじゃない──!! お前と同じ、同じなんだ!!

 「……おかあさん」
それでも、それは神依が淡島で生まれて、一番最初にそう呼んだ人間だった。
 (……ごめんなさい。あなたの大切だった人を、奪ってしまってごめんなさい。……許してくれなくてもいい。だけど、私は……もう一度、生まれたい。……またあなたから、生まれたいと思います)


【5】

 「……」
もうずっと流しっぱなしだった涙を拭うと、神依は歪な座布団を引き出しにしまい、代わりに水晶の勾玉と紐飾りを身に付けた。
 それはひんやりと冷たかったが、首と手首に在って、神依の魂の血潮を脈々と息づかせてくれる。
/1229ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ