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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第19章 還るべき場所
【2】
そんなことが少し続いて、意識が完全に戻ったのは数日後のことだった。
日々神依の元に訪れ世話をしてくれる女性は、ややこしい話は怪我に障るからとあまり多くは語ってくれなかったが……けれどその間にも、自分に何があったか神依は少しずつ理解もしていた。
ただ新たに、ここは黄泉国で、あの天照の弟──素戔鳴が住まう御殿であること、そして自分はその神に救われてここに連れて来られたことだけ知った。
「黄泉国……。スサノオ様……?」
「ええ。そして私は、その妻の櫛名田(クシナダ)といいます。主人から、あなたの世話をするようにと。
……あなたはまだきっと、分からないこともあるかもしれないけど、まずはゆっくり体と心を休ませてあげて。あなたが元気になったら、きっとあの人も喜ぶと思うわ」
「そう……なのですか?」
「そうよ。今は、『女の子の部屋だから入っちゃ駄目!』って追い出しているのだけど。具合はどうだって、毎日必ず聞いてくるの」
「……」
ぱちくりと目をしばたたかせる神依に、櫛名田は淡島での夫の扱いを思い出してくすくす笑う。一体この子は、向こうで夫のどんな暴挙の話を聞いてきたのか。
そんなことが少し続いて、意識が完全に戻ったのは数日後のことだった。
日々神依の元に訪れ世話をしてくれる女性は、ややこしい話は怪我に障るからとあまり多くは語ってくれなかったが……けれどその間にも、自分に何があったか神依は少しずつ理解もしていた。
ただ新たに、ここは黄泉国で、あの天照の弟──素戔鳴が住まう御殿であること、そして自分はその神に救われてここに連れて来られたことだけ知った。
「黄泉国……。スサノオ様……?」
「ええ。そして私は、その妻の櫛名田(クシナダ)といいます。主人から、あなたの世話をするようにと。
……あなたはまだきっと、分からないこともあるかもしれないけど、まずはゆっくり体と心を休ませてあげて。あなたが元気になったら、きっとあの人も喜ぶと思うわ」
「そう……なのですか?」
「そうよ。今は、『女の子の部屋だから入っちゃ駄目!』って追い出しているのだけど。具合はどうだって、毎日必ず聞いてくるの」
「……」
ぱちくりと目をしばたたかせる神依に、櫛名田は淡島での夫の扱いを思い出してくすくす笑う。一体この子は、向こうで夫のどんな暴挙の話を聞いてきたのか。

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