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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第18章 垂る穂
それはあまりに過ぎたる“はなむけ”の言葉と品だった。それで祖母に許されたことを悟った日嗣は、もう一度畳に額を付ける。
「ありがとう……ございます……!!」
「うむ。……この日輪の輝きは常闇の世界でお前の眼差しの先を照らそう。そして月輪の玉の輝きはお前の身と心を癒し、また異郷より飛来するあの忌々しい雷の如き一振りの閃光は、その地に降るに肝要な武具にもなろう。
……わらわは今、天照の名の下に、もう一度この三種(みくさ)の宝をお前に授ける。……馬鹿者の三文字もくれてやるから、それと共にぶら下げていけ」
 そして怪力と鍛冶、細工の能力を持つ者達が名乗りを上げ立ち上がれば、神々の中からも激励の喝采が起こる。
 日嗣がそれに促されて立ち上がれば、まず月読の手から玉飾りと剣が渡された。
「……私が土下座をすると、ああ見えるのか。お前は本当に、いちいち私を楽しませてくれる」
「大叔父上……。……貴方は、本当はどこまで──」
「それを聞いてどうする……石ころは投げてやったぞ。その流れの末がどこに向かうか……せいぜい命を張って、私を楽しませてみせよ。そしてお前が父の如くあったならば、あの巫女は私が貰い、骨の髄まで愛で尽くしてやる──」
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