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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第18章 垂る穂
今までだって真白の生を歩んできたのに、一度の契りで汚点を残して──またわざわざ、同じような女の問題でその汚れを広げることはない。
どうせ神の命は永いのだ。百年でも千年でも──いずれ廻り来るものならば、自ら穢いものに浸かり、汚れにいくことはない──。
──と、誰もがそう思った刹那、
「ひ……ッ!?」
金属と金属がぶつかるような、この静まり返った空間では恐ろしい程にけたたましい音が眼前で鳴り響いて、天照は体全体を縮めて硬直した。それと同時に突然視界が開けて、自分と同じように呆気に取られた顔をして固まる大勢の神々の姿が目に入る。
「あ……あぁ……!?」
“何か”勢いのあるものがぶつかって、御簾が外れたのだけは理解できたのだが……更に自らの足元にあったものを認めた天照は、もはや言葉も出せず、頭どころか全身の血が真っ白になった心地で唇を震わせた。
何故なら、その“何か”は自身の予想を遥かに越えるもの。
そこに打ち捨てられていたのは、天照自らその世継ぎの証として日嗣に与えていた……神器。世に二つとない至宝、三種(みくさ)の宝の内二つ──八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)と、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)だったからだ。
どうせ神の命は永いのだ。百年でも千年でも──いずれ廻り来るものならば、自ら穢いものに浸かり、汚れにいくことはない──。
──と、誰もがそう思った刹那、
「ひ……ッ!?」
金属と金属がぶつかるような、この静まり返った空間では恐ろしい程にけたたましい音が眼前で鳴り響いて、天照は体全体を縮めて硬直した。それと同時に突然視界が開けて、自分と同じように呆気に取られた顔をして固まる大勢の神々の姿が目に入る。
「あ……あぁ……!?」
“何か”勢いのあるものがぶつかって、御簾が外れたのだけは理解できたのだが……更に自らの足元にあったものを認めた天照は、もはや言葉も出せず、頭どころか全身の血が真っ白になった心地で唇を震わせた。
何故なら、その“何か”は自身の予想を遥かに越えるもの。
そこに打ち捨てられていたのは、天照自らその世継ぎの証として日嗣に与えていた……神器。世に二つとない至宝、三種(みくさ)の宝の内二つ──八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)と、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)だったからだ。

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