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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第18章 垂る穂
「……、……私は……」
まるでまじないのように紡がれた、天照のその言葉は日嗣の胸にも一つ一つ確実に滲みていった。
 視線を足元に落とせば、真新しい畳の藺草(いぐさ)の薄い緑が視界を染める。塵一つ、汚れ一つ無い。
 「……」
祖母の言うそれは、きっと一番安易に、一番現実的に、ある一定の幸せを得られる道だったかもしれない。今目の前にある柔らかな緑のように、平らで何の障害も無い。
 ……実のところ、他の女神の話を持ち出されても以前程には嫌悪の念は抱かなかった。それは確かに、神依と触れ合って、そのこそばゆい楽しみを知ってしまったからかもしれない。甘やかな言葉を交わしてふざけあい、二人だけの秘密を共有して、何かを大切に……慈しんで。
 今ならきっと、あの花の女神とも歩み直せる。心からあの時のことを謝して、その姉妹にも、義父にも赦してもらえるのならば──今度こそ日を継ぐ男神として、新たな、正統な血と魂を持った神の子をなせるかもしれない。それもまた確かに、今の自らが選び取れる最も幸せな道の一つかもしれなかった。
 「……」
「……」
天照も、月読も、何も言わない。
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