この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第18章 垂る穂
 それを考えてしまった玉衣は頭を振って無理に掻き消した。
 そんなはずはない。それは、自分がなるはずだったもの。あの人には私しかいなかったはずなのだから。
 ──しかし天照はそれ以上を玉衣に告げず、玉衣ではなく神依に向き直る。そして再び、確かめるようにその頭をそっと撫でた。
「……お前の髪が美しゅうあったのは、日嗣がそう望んだからであったのだな……」
「……」
指先に感じる、優しい日嗣の神威の残滓。何かまじないが掛かったものを贈ったか、或いはこうして褥(しとね)の中で詞を紡いで愛でさすったか。
 縄を解かれた神依は目こそうっすらと開いていたが、その瞳は虚空を見つめ、呼吸も弱々しく、答えが返ってくることはない。体を支える童も既に最悪の事態を思い描いて涙を浮かべていた。流したら本当にそうなってしまう気がして、我慢していた。
 (──人の手では間に合わぬ)
それを判じた天照は、急ぎ踵を返す。
 自分が怨まれるのはまだいい。今この娘を喪っては、また日嗣を同じだけの時──いや、今度はそれ以上の時を膿ませてしまう。何をしてでも、それだけは避けたかった。
 (──馬鹿な女の性(さが)よ……何ゆえわらわは……、それに何ゆえ月読はこのような──いや……)
/1229ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ