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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第17章 父が歩んだ道
何もかも無かったことにして、文を馬鹿にする一員に加わればいいと思った。けれどそれをしたら、一生一人で背負っていかなければならない。
(む……無理、……できない。──できるわけないじゃない!!)
既に理性という名の水で嫉妬の炎をかき消していた巫女は、その重責と呵責に耐えきれるだけの精神など持ち合わせていなかった。
そしてやけに渇いた喉を潤すために一度唾を呑み込むと、
「ね……ねえ、ちょっと」
狂乱する女達に向け、その重荷の分散を謀る。
【3】
その声は、やはり異質に玉衣の耳にも届いた。
背後で数人の巫女の様子が変わり、何か異変があったのだと気付く。
「どうした」
「あ……、や、いえ……」
だからいつもの通り洞主としての顔でそれを問うのだが、応えた巫女は口の中で何かを曖昧に呟くと、最後に消え入りそうな声でおそるおそる女神の名を呼んだ。
端の巫女が直接彼女に物申すなど不敬もいいところだ。本来ならあの子の隣に並べて棒打ちだが、既に女神の方も何かを感じ取っていたらしく、嫌そうに、ではあったがその巫女に視線だけで応える。
(む……無理、……できない。──できるわけないじゃない!!)
既に理性という名の水で嫉妬の炎をかき消していた巫女は、その重責と呵責に耐えきれるだけの精神など持ち合わせていなかった。
そしてやけに渇いた喉を潤すために一度唾を呑み込むと、
「ね……ねえ、ちょっと」
狂乱する女達に向け、その重荷の分散を謀る。
【3】
その声は、やはり異質に玉衣の耳にも届いた。
背後で数人の巫女の様子が変わり、何か異変があったのだと気付く。
「どうした」
「あ……、や、いえ……」
だからいつもの通り洞主としての顔でそれを問うのだが、応えた巫女は口の中で何かを曖昧に呟くと、最後に消え入りそうな声でおそるおそる女神の名を呼んだ。
端の巫女が直接彼女に物申すなど不敬もいいところだ。本来ならあの子の隣に並べて棒打ちだが、既に女神の方も何かを感じ取っていたらしく、嫌そうに、ではあったがその巫女に視線だけで応える。

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