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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第17章 父が歩んだ道
隙間無くピトリと首に吸い付く感触はあまり好きではなかったが、絞殺さえ思い浮かべた頭はその呆気なさに狼狽する。
「な、何……?」
「……」
少し違和感はあるが、声を出すこともできる。大兄は答えてくれなかったが、近くに在った“禊”達を見上げれば皆一様に眉を下げ視線を反らした。もちろんその表情は、神依にしか見えない。哀れみや、目を背けるしかできない何かがあったのは分かったが、それだけだった。
神依は何が何だか分からないまま、また灼熱の光の中に晒される。この一本の革紐が新たな枷だというなら、先程の口枷の方が責め苦としては余程辛いものだった。どこかで安心感のようなものさえ持っていた。
その少しの余裕で女神と玉衣を見れば、二人はもう神依には何の興味も無いように近くの巫女に酌をさせたり談笑している。それが余りに普通過ぎる光景で、細やかな違和感を問うように自身の禊を見れば、禊は物言えぬ口の代わりに目と首の動きとで切迫した何かを訴えてきた。
「……」
神依にはそれが何なのか、まだ分からない。ただ口が楽になった分だけ熱風に肌を焼かれる痛みを意識してしまい、再びそれから逃れようと身をよじるだけだった。
「な、何……?」
「……」
少し違和感はあるが、声を出すこともできる。大兄は答えてくれなかったが、近くに在った“禊”達を見上げれば皆一様に眉を下げ視線を反らした。もちろんその表情は、神依にしか見えない。哀れみや、目を背けるしかできない何かがあったのは分かったが、それだけだった。
神依は何が何だか分からないまま、また灼熱の光の中に晒される。この一本の革紐が新たな枷だというなら、先程の口枷の方が責め苦としては余程辛いものだった。どこかで安心感のようなものさえ持っていた。
その少しの余裕で女神と玉衣を見れば、二人はもう神依には何の興味も無いように近くの巫女に酌をさせたり談笑している。それが余りに普通過ぎる光景で、細やかな違和感を問うように自身の禊を見れば、禊は物言えぬ口の代わりに目と首の動きとで切迫した何かを訴えてきた。
「……」
神依にはそれが何なのか、まだ分からない。ただ口が楽になった分だけ熱風に肌を焼かれる痛みを意識してしまい、再びそれから逃れようと身をよじるだけだった。

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