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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第17章 父が歩んだ道
その言葉に男達は顔を見合わせ、目で大兄に指示を問う。大兄は軽く頷き、近くにいた者達にそれを示した。
 禊は暴れ、なお神に慈悲を乞う文言を発したが聞き入れられない。もう視線すら向けられない。代わりに猿轡を噛まされ、唸ることしか許されなくなった。
 それを訳も分からず呆然と、涙で滲む視界に映していた神依の耳に、今度は何か……どこかへ遊びに行く相談でもしているのかと思えるくらいに華やかな女達の声が聞こえてきた。
 ああした方がいい、こうした方がいいと、しかしそれがどういうことか、神依の脳が処理する前にどんどん移り変わっていく。
 それに玉衣が相槌を打ち更に何かを加え、天照がなお煽る。ようやく自分達の鬱憤が晴らされる女神の提案に、女達は夢中になった。
 だから彼女達に取ってそれは、本当に遊びと同じような感覚だったのかもしれない。ただし無邪気で残酷な子供がするような、蝶の羽根を一枚一枚むしったり、蛙の腹を裂いて投げ出すようなもの。
 やがて何かの算段がついたように男達が呼ばれ、言われるがままにその準備を始める。そして幾人かの巫女達によって、月読が訪れた日にあの部屋で見た、使い道の分からぬ道具が持ち出されて箱ごと地面にぶちまけられた。
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