この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第16章 白日の下
 しかし背後には誰も居らず、その空(くう)を見上げれば……紅の影が、陽炎のようにゆらりと滲んでいる。それは光の粒を帯びて徐々に形を成し、進貢の赤き花をそのまま織り込んだような着物を纏う、幼い少女に具現化した。
 その出で立ちはまるで、特別な日のために飾り付けられたお人形さん。けれども彼女は決して人形ではなく、毎日をその姿で過ごすことを許され、権力を誇示するにあらゆる宝玉を纏って、なおそれを邪魔そうにあしらえる者。
 「なんじゃその面(つら)は。花を寄越し、わらわを呼んだのはそなたであろうが」
「こ──これは──なんという……、あ……天照様……」
狼狽して、ただ取り繕うように頭を伏せるだけの私に反し、彼女は悠然とその場に在って私に囁く。
「のう──玉衣よ。わらわにもその、神依……とかいう、端の巫女の話をしてはくれぬか? その──」
 我が弟を……我が背をたぶらかし、我が孫に吸い付く女蛭の話を。
 「……」
そして私はやっぱり、その時──ざまあみろと心の奥底で思った。
 私の身も、私の清らかな想いも、秘めたる心の泥土も、全てあの人のためのもの。やはり私はあの人のために在って、あの人に不必要なものを絶つだけの力と、運命があるのだ。
/1229ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ