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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第16章 白日の下
 私の何に興味を持ってくれたかは分からない。けれどもそれは、私には舞い上がるほど嬉しいことだった。
 それから私達は時々言葉を交わした。
 夜の訪れは無かったけれど……幸せだった。
 あの人といるときだけ、私は純な少女でいられる。あの人がその頑なな表情を僅かでも変えてくれることが、私の心を満たしてくれた。
 巫女達の嫉妬はますますに燃え、膨れ上がったけれど、あの人さえいれば私はもうそんなつまらない女達になんて負けない。あの人に相応しいのは私だけ。悔しければお前達も同じことをしてみせればいい。
 ──できないくせに。
 私は強くなった。
 それと同じくして、通いに来る男神達の神格はどんどん上がり、天津神達ですら私の元に降る順番でいさかいを起こすほど私の価値も上がっていた。
 自分に自信が持てるようになった私は少しずつ、それとなく想いをあの人に伝えていった。
 けれどもあの人は、私の元へ降ってはくれなかった。
 それどころか何かを憂え、耐えるような苦し気な顔を見せるようになった。私はますます、あの人を救ってあげたくなった。
 やがて私が全てを晒し、心からあの人を望み、求めた時、あの人は私の前から消えた。
 未だ苦痛に満ちた顔で、私を拒んで消えた。
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