この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第16章 白日の下
「──まこと、そなたのような芋娘の何が気に入ったのか……あやつらの考えていることは、わらわにはさっぱり分からぬ。そもそも奴らは、女心に疎くていかん」
「……奴ら?」
「……」
天照は答えず、神依の頬に自らの頬を寄せると、まるで女の子同士の内緒話でもするかのように両手で口元を包み、心なしかその声音を変えて神依に告げた。
「……しかし、日嗣はわらわの可愛い孫。大事な孫じゃ。たとえ誰であろうと、一の妻の座に淡島の巫女など召し上げさせるわけにはいかぬ。──いずれ傷が癒えた頃、わらわはあれに相応しい、あれの好きそうな清廉で美しい女神を遣わすつもりであった」
「あ……」
神依は彼女の言わんとすることを察し、きゅ、と唇を結んで眉を下げてうつむく。それは……この世界を統べる神であり、“日嗣ぎ”の祖母としてなら、そうだろう。そうしたいだろう。きっと……自分がどうこう言える立場ではない。
ただ彼女は明らかに日嗣と自分のことを知り、それを責めるように告げていた。
そして、
「それとも何か──お前は日嗣との契りが叶わなんだ故に、月読に手を出したのか……?」
「え──」
続く言葉に……その途端に低く恨みがましくなった声に、神依はビクリと肩を震わせた。
「……奴ら?」
「……」
天照は答えず、神依の頬に自らの頬を寄せると、まるで女の子同士の内緒話でもするかのように両手で口元を包み、心なしかその声音を変えて神依に告げた。
「……しかし、日嗣はわらわの可愛い孫。大事な孫じゃ。たとえ誰であろうと、一の妻の座に淡島の巫女など召し上げさせるわけにはいかぬ。──いずれ傷が癒えた頃、わらわはあれに相応しい、あれの好きそうな清廉で美しい女神を遣わすつもりであった」
「あ……」
神依は彼女の言わんとすることを察し、きゅ、と唇を結んで眉を下げてうつむく。それは……この世界を統べる神であり、“日嗣ぎ”の祖母としてなら、そうだろう。そうしたいだろう。きっと……自分がどうこう言える立場ではない。
ただ彼女は明らかに日嗣と自分のことを知り、それを責めるように告げていた。
そして、
「それとも何か──お前は日嗣との契りが叶わなんだ故に、月読に手を出したのか……?」
「え──」
続く言葉に……その途端に低く恨みがましくなった声に、神依はビクリと肩を震わせた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


