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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第16章 白日の下
しかし童女は禊など気にも留めず、ひらひらと袖や紐飾りを楽しそうに翻し、神依を見てはくるくるとその回りを跳ねた。
「ふむ、お前が件(くだん)の巫女、神依か。うーむ……間近で見ても特に言うべきことも見つからぬが、わらわの予想通りの阿呆面を晒して面白き娘じゃ。──いや待て、髪はつやつやで綺麗じゃのう。肌も悪くない。のう、髪に触れてもよいか?」
「な……なに……?」
この場に相応しくない異質な無邪気さに、ようやく神依の本能が警告を始める。何かおかしい。この子はただの、子供ではない。
それは分かるが、しかし、ではこの子は何なのだろうという得体の知れない恐怖がじわじわと沸き上がり、童女の手が自らに伸びてきた瞬間、神依は反射的にその手を振り払い拒んだ。
童女は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに歪んだ笑みを浮かべるとその艶(なまめ)かしくも見える唇を動かす。
「わらわを拒むか」
「……あなたは、なに? ……誰なの……?」
ようやくしぼり出したような小さな声で問う神依に、童女は不遜に笑むとまたくるりと舞うように庭先に躍り出る。
「ふむ、お前が件(くだん)の巫女、神依か。うーむ……間近で見ても特に言うべきことも見つからぬが、わらわの予想通りの阿呆面を晒して面白き娘じゃ。──いや待て、髪はつやつやで綺麗じゃのう。肌も悪くない。のう、髪に触れてもよいか?」
「な……なに……?」
この場に相応しくない異質な無邪気さに、ようやく神依の本能が警告を始める。何かおかしい。この子はただの、子供ではない。
それは分かるが、しかし、ではこの子は何なのだろうという得体の知れない恐怖がじわじわと沸き上がり、童女の手が自らに伸びてきた瞬間、神依は反射的にその手を振り払い拒んだ。
童女は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに歪んだ笑みを浮かべるとその艶(なまめ)かしくも見える唇を動かす。
「わらわを拒むか」
「……あなたは、なに? ……誰なの……?」
ようやくしぼり出したような小さな声で問う神依に、童女は不遜に笑むとまたくるりと舞うように庭先に躍り出る。

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