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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第15章 文枕
ああ、気付いたらいつもより紙が長くなっていた。

こうしていると、お前とやりたいことがどんどん増えていって切りがない。神依、お前はどれだけ俺の願いを叶えてくれるだろう。
お前と過ごす細やかな日常が、今の俺の願うもの全てだ。

また縁側で語り合おう。
またこっそり夜に出掛けよう。
また星を見よう。

たまにはこちらから猿彦のところに出向いて、釣り竿でも垂らすか。お前は雲海で泳ぐ方が好きかもしれんが、帰りはまた俺の衣を奪うといい。俺も喜んで、お前に献上してやる。

お前のしもべ達にも、何かしてやれることがあればいいのだが。童には一つ、手本に良い勾玉をやってもいいな。
あの禊には、きっと何よりもお前と二人で在る時間が喜ばれる気もするが、それは俺が嫌だから、何か二人で考えよう。

お前とは、甘い酒が飲めるならそれでいい、一緒に盃を交わしたい。

そしてできるなら、今度は髪を結わせてほしい。甲斐甲斐しくお前の髪をとき、美しく結い上げて、お前が至福の内に柔らかくそれを乱したい。
後は、そうだな。
それから……

***

 だが、雪が里に降りてくる頃になっても日嗣の謹慎は解けなかった。
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