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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第15章 文枕
お前が俺を見出だしてくれたのはいつのことなのだろう。思い返せば、御霊祭の前からお前の祈りは俺に一番近かったような気がするが。

ただどんな罪にまみれようと、幾ら時代を経て人々に忘れ去られようと、神としてあれることは俺達には本当に幸いなことだ。

そして今、お前という巫女を得て、俺は更なる幸せを目前にしている。

そんなお前に辛い思いをさせるのは忍びない。けれど、本当にありがとう。
あの大きな子のことも。
そうだな、あれが初めて私とお前がつがいであることを認めてくれた神なのだから。
俺もお前と同じくらい、あれを想おう。

御霊祭でやり残したことも、実はあれに関係することなんだ。
あれの神威を分けて、別の場所にもう一つ、祠か社を建立したい。
お前が舞えば、きっとあれも喜ぶだろう。

ただ、やはり今は何よりお前のことが気掛かりでならない。

お前が強い娘であることは俺が一番知っている。けれど、同じくらい脆いことも知っている。
本当に辛いときは、またその気持ちをそのまま紙にしたためてほしい。俺にも、その苦しみを分けてほしい。
二人であるというのは、そういうことのはずだ。
約束してくれ。
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