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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第14章 墨染めの恋
今は少し、その色を違うものに変えてしまったけれど。
けれどそれは、一方的に神が求め巫女が受け入れるだけの妻問いとは違う。
共に同じ時間を過ごし、語り合い、少しずつ……お互いの想いや心の居場所を溶かして、二つの色を同じ分だけ、一緒に混ぜていくもの。
傘の下言葉を交わして歩むのも、手を繋いで歩くのも、星の海で抱きしめあったのも、髪を撫でてもらうのも……全部全部、そのための時間だった。
神依はその身勝手に、我儘に貪っていた幸せを思い出し、最後の一口を味わうように、目を閉じ、瞼の奥で噛みしめる。
優しい愛撫に目をつむれば、それが合図であったかのように体の力も抜けていった。
「……ご無礼、申し訳ありません。昨晩からその……眠っていらっしゃらないので」
「気にすんな。……」
猿彦はもう今にも落ちそうになっている神依の頭を撫でて、それからぐるりと皆を見渡す。
「お前ら、絶対人に言うなよ?」
「……?」
その不思議と通った声に神依がもう一度だけ目を開けば、猿彦はまた今までとは違った佇まいでその場所に鎮座していた。
閉め切られていたはずの部屋にふわりと風が舞い込み、未だ夜を作る灯と影を揺らす。
「猿彦さん……?」
けれどそれは、一方的に神が求め巫女が受け入れるだけの妻問いとは違う。
共に同じ時間を過ごし、語り合い、少しずつ……お互いの想いや心の居場所を溶かして、二つの色を同じ分だけ、一緒に混ぜていくもの。
傘の下言葉を交わして歩むのも、手を繋いで歩くのも、星の海で抱きしめあったのも、髪を撫でてもらうのも……全部全部、そのための時間だった。
神依はその身勝手に、我儘に貪っていた幸せを思い出し、最後の一口を味わうように、目を閉じ、瞼の奥で噛みしめる。
優しい愛撫に目をつむれば、それが合図であったかのように体の力も抜けていった。
「……ご無礼、申し訳ありません。昨晩からその……眠っていらっしゃらないので」
「気にすんな。……」
猿彦はもう今にも落ちそうになっている神依の頭を撫でて、それからぐるりと皆を見渡す。
「お前ら、絶対人に言うなよ?」
「……?」
その不思議と通った声に神依がもう一度だけ目を開けば、猿彦はまた今までとは違った佇まいでその場所に鎮座していた。
閉め切られていたはずの部屋にふわりと風が舞い込み、未だ夜を作る灯と影を揺らす。
「猿彦さん……?」

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