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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第14章 墨染めの恋
まさかこんなことになるとまで、考えていなかった。頬に朱印が刻まれるなど、おそらく淡島でも前代未聞のことだろう。そしてそれがこの先何をもたらすか、御霊祭の一件を思えばその痛ましさに赦しを乞うことしかできなかった。
「も……申し訳ございませぬ。儂の力不足に、家主の身を危険に晒し、御令孫まで……」
「……いや。お前は本当に優秀な屋敷神だった。相手が無茶苦茶すぎただけだ。本当に……悪かった」
そしてずっと下から聞こえてきた小さなしゃがれ声に、もはや日嗣の目には入っていなかった小さな神々の惨状を見た猿彦は、またすまなさそうに頭を垂れる。
天津神の神威の衝撃からようやく立ち直った鼠軼はそのヒビの入った珠を見て、改めて己の威が使い物にならないことに小さく息を吐いた。
しかもそのせいで家人は傷付き、同胞の身すら傷付けて……。ゆらゆらと頼りなく立つ蜘蛛の女神に、猿彦はその脚が足りないことに気付いて安心させるように告げた。
「後で伍名を来させる。あいつはあれでも、医の知識、神威があるからな……それに女が相手なら、意地でも治してみせる。いつか人の姿になったとき、恩着せがましく言い寄られるかもしんねーけど、それは我慢な。……」
「も……申し訳ございませぬ。儂の力不足に、家主の身を危険に晒し、御令孫まで……」
「……いや。お前は本当に優秀な屋敷神だった。相手が無茶苦茶すぎただけだ。本当に……悪かった」
そしてずっと下から聞こえてきた小さなしゃがれ声に、もはや日嗣の目には入っていなかった小さな神々の惨状を見た猿彦は、またすまなさそうに頭を垂れる。
天津神の神威の衝撃からようやく立ち直った鼠軼はそのヒビの入った珠を見て、改めて己の威が使い物にならないことに小さく息を吐いた。
しかもそのせいで家人は傷付き、同胞の身すら傷付けて……。ゆらゆらと頼りなく立つ蜘蛛の女神に、猿彦はその脚が足りないことに気付いて安心させるように告げた。
「後で伍名を来させる。あいつはあれでも、医の知識、神威があるからな……それに女が相手なら、意地でも治してみせる。いつか人の姿になったとき、恩着せがましく言い寄られるかもしんねーけど、それは我慢な。……」

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