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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第13章 月の剣
 淫らな言葉を紡ぐ女もいるが、変に場慣れしているようで興が冷める。どうせなら、綺麗な玩具を綺麗なまま壊し尽くしたい。
 そしてその壊れた娘を見た日嗣がどんな顔をするか、それもまた楽しみの内だった。女を寝取られることなど自分には決して無い。決して無いから、それを嘆くことも楽しむこともできない。代わりに良く似た大甥が体現してくれる。
 結局自分は、自分か、自分とよく似たものしか愛せないのだ。
 生まれながらに神としてあり、敬われ、畏れ恐れられることはあっても愛されたことはない。女達が紡ぐ言葉は愛情ではなく愛欲にまみれたもので、汚らわしい。ならばいっそ、黙っている者の方が好ましく思えた。
 下衣をずらして自らの雄を娘の前に晒せば、それを見た娘は一瞬濁った瞳に理性を宿し、肩を震わせた。
 (……あ)
神依の前に姿を見せたそれは、この好き勝手になされてきた数々の暴虐の中にあってもただだらりとぶら下がり、微塵も男としての喜びを感じた形跡が無かった。
 散々家族を痛め付け、神依を威し、跪かせて笑んでいた男は、それでも何も感じてはいなかった。
 神依はあれだけ痛みに耐え、涙し、今こうして束の間忘情の中にあって必死に泣き叫びたい気持ちを抑えていたというのに──
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