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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第13章 月の剣
「……できぬのか」
「い……いえ……」
「……ならば選ばせてやる。お前が私にかしずき私の一物を舐めしゃぶるのと、お前の代わりにお前の目の前でお前の僕(しもべ)にしゃぶらせるのと、どちらがいい……? 男色の気もない男が、権力という力でねじ伏せられて男のモノに奉仕するなど……さぞや屈辱であろうな」
「……」
「しかしどちらも嫌だと申すなら、神に逆らう対価としてその身の何かを捧げて貰おうか……お前の身などいらぬが、かろうじてその髪だけは美しい範疇に入ろうな。故にこそ、汚さぬようにと私手づから結い上げ慈悲をかけてやったというに……それすら思い量ることもできぬならば、いっそ切ってしまえばいい。……己が身を削るのを厭(いと)うならば或いは、役立たずの鼠の尾を切り珠を砕いてやろうか。蜘蛛も今のままでは見た目が悪い……左右の脚を、揃えてやってもいいのだぞ」
月読の言葉は、最初から一貫して変わらない。権力も暴力も、言の葉一つで操り神依の心を痛め付けていく。糸を巻き付け引き絞るようにぎちぎちと、食い込ませては血を滲ませる。
 「……」
神依は顔を歪め、ぎゅっと唇を引くと膝をつきそろりと月読の座す褥に移る。
 ……本当は、こんなことはしたくない。
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