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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第13章 月の剣
神依は慣れない痛みに打った場所を抑え体を起こすと、先程禊がそうしてくれたように童を押し遣り、自身は這うように月読の元へ戻って頭を下げた。もう二度と、この神と童は対峙させてはいけない。
「お願いします……それだけは……返して下さい」
指をつき、先程よりは芯のある声で訴える神依に反し、月読は変わらず悠然と座したまま、薄い笑みを浮かべるだけだった。
「これをお前に贈ったのは日嗣だな……まじないに、あれの神威が混じっておる」
「はい……だから……」
「……ふん。我が身内なれど、あれも酔狂なことだ……。あれがその気になれば、高天原、淡島と選りすぐりの女達を囲い、無為に飼い殺すこともできるのだぞ。……にも関わらず、お前のような娘の何がそれほど気に入ったのか……私には、せいぜいこのまま舐め犬として飼い慣らして、飽きたら捨てるくらいの使い道しか思い浮かばぬ」
「……」
「……これが欲しいか? 牝犬」
「……はい。欲しいです……」
「……代わりにお前に何ができる。楽の一つでも奏でられれば、まだ愛でてやる余地もあったというに……お前にできるのは、そうして無様に這いつくばって、私の機嫌を窺いながら卑しく物を乞うことだけだ」
「でも……それだけは」
「お願いします……それだけは……返して下さい」
指をつき、先程よりは芯のある声で訴える神依に反し、月読は変わらず悠然と座したまま、薄い笑みを浮かべるだけだった。
「これをお前に贈ったのは日嗣だな……まじないに、あれの神威が混じっておる」
「はい……だから……」
「……ふん。我が身内なれど、あれも酔狂なことだ……。あれがその気になれば、高天原、淡島と選りすぐりの女達を囲い、無為に飼い殺すこともできるのだぞ。……にも関わらず、お前のような娘の何がそれほど気に入ったのか……私には、せいぜいこのまま舐め犬として飼い慣らして、飽きたら捨てるくらいの使い道しか思い浮かばぬ」
「……」
「……これが欲しいか? 牝犬」
「……はい。欲しいです……」
「……代わりにお前に何ができる。楽の一つでも奏でられれば、まだ愛でてやる余地もあったというに……お前にできるのは、そうして無様に這いつくばって、私の機嫌を窺いながら卑しく物を乞うことだけだ」
「でも……それだけは」

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