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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第12章 天津水
「どうか、貴方様が貴方様であるがままに……今の神依様に取っては、それが何より心安らぐものになるはずです。……私は既に、猿彦様から慈悲を頂戴致しました。ですから今度は……貴方様が我が主に」
「……俺は、」
「……恐れないで差し上げて下さい。神依様はそれを決して拒まれません。ましてや、嗤い嘲ることなどなおございません。……あの方は、本当にお優しい方でいらっしゃいます。それをどうか、疑わないであげて下さい。そしてどうぞ、此度こそは」
「……」
「……恋を、なさって下さい。とても幼く、残酷で、我儘で、無責任で……けれどもその分だけ、美しい恋を。……貴方がた神々は、そうして命を繋いできたのですから……どうぞ、今度こそ……恋を、なさって下さい」
その言葉に、日嗣はもう何を返す必要も無かった。
***
(……これはあの時の夢、だ)
と、そこで日嗣は不意に覚る。
***
「……」
日嗣が望んだものに、それ以上の言葉は要らなかった。そしてまるできっかけをくれるように、青年は手にした傘を捧げてくれる。
しかしその時の日嗣は、それを取る前に問わずにはいられなかった。
「お前は……自分が何を言っているか、分かっているのか」
「……」
「……俺は、」
「……恐れないで差し上げて下さい。神依様はそれを決して拒まれません。ましてや、嗤い嘲ることなどなおございません。……あの方は、本当にお優しい方でいらっしゃいます。それをどうか、疑わないであげて下さい。そしてどうぞ、此度こそは」
「……」
「……恋を、なさって下さい。とても幼く、残酷で、我儘で、無責任で……けれどもその分だけ、美しい恋を。……貴方がた神々は、そうして命を繋いできたのですから……どうぞ、今度こそ……恋を、なさって下さい」
その言葉に、日嗣はもう何を返す必要も無かった。
***
(……これはあの時の夢、だ)
と、そこで日嗣は不意に覚る。
***
「……」
日嗣が望んだものに、それ以上の言葉は要らなかった。そしてまるできっかけをくれるように、青年は手にした傘を捧げてくれる。
しかしその時の日嗣は、それを取る前に問わずにはいられなかった。
「お前は……自分が何を言っているか、分かっているのか」
「……」

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