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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第12章 天津水
 日嗣はその青年の中に、自分とまったく似た感情を見て複雑な心境に陥る。しかしそれは相手も同じだったらしく、同じ間を以て同じように目を反らす。
 正反対の立場にありながら、同じ心を眼前に映してくれる鏡。
「……」
「……」
互いに何も語らず立ち尽くしていれば、子龍が不思議そうに小首を傾げた。
 そして鼻先で禊の頬をつついたり、髪をくわえてつんつんと引っ張ったりして先に進むのを促すのだが、禊は一向に動く気配を見せない。
 大好きな主のところへ早く行こうと促しているのか、或いはこの男神に関わることを促しているのか、傍目には分からなかったが……やがて禊が動かないことを悟った子龍は不服そうに鳴くと、禊が持つ傘を伝い地に降りて走り出した。
 「キュウ」
「……」
そして日嗣は足元にやってきたそれを抱き上げると、数秒池を眺め……自ら禊の前に歩み出る。
 禊はそれに反応し、濡れた石畳に膝をついた。傘を下ろしかけ、しかしそれは神自身に留められる。
「……礼は取らなくていい。……行く先は、神楽殿か」
「……はい」
「……」
 ごくごく短い返事は、拒絶されているようにも思える。
 だがそれも、当然といえば当然のことだった。
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