この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第12章 天津水
「姉ちゃん──」
 禊に詰め寄るように立ち上がりかけた神依を、ぐ、と童がその裾を掴み引き留める。
「童──」
「そう思うなら……一ノ兄の話、最後まで全部聞いてやって。それは確かに禊の仕事だ。でも禊の本当の役目はまだ他にある。……一ノ兄がずっと黙ってたこと。そんで、なんで一ノ兄が姉ちゃんには黙ってたか、言えなかったか、姉ちゃんには考えてほしい」
「……禊の……本当の役目?」
「……はい」
 それは、と禊が一呼吸置くのと同時に一陣の風が玻璃を揺らす。
 そしてそれを“禊”自身の口から聞いた神依は、みるみるその表情を変えて、震える声で問い返した。
「……うそ……でしょう」
「……残念ながら、本当です」
「……嘘。──嘘つき」
「……申し訳ありません」
「だって……だって、そんな」
神依は淡島に流れ着いてから今日までの日を思い返して、自らの幸せな馬鹿さ加減に絶望する。
 何故、目の前の青年を一度でも問い詰めなかったのだろう。何故、自身が巫女でこの青年が禊であったことを一度でも疑わなかったのだろう。何故全て──全て信じて、鵜呑みにしてしまったのだろう。
 ──禊が頑なに秘めていた、本来の禊の役目。それは。
/1229ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ