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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
「嫌だ!! 今は俺の方が偉いんだろ、だったら俺の言うこと聞けよ!! 俺だって──俺だって本当は、姉ちゃんと一ノ兄と、三人でずっと一緒にいたいんだよ……!」
「……」
 童はもう禊の威喝を恐れなかった。そして瞬き一つせず、意地を張って瞳の上で涙を乾かしていたが……それも言葉と共にやがて追い付かなくなる。
 そして誰よりも素直で子供らしい……恥も外聞も必要のない涙をぽろぽろとこぼして、神依に向き直った。
 「ごめん──ごめんなさい、神依様。一ノ兄がああなったのは、俺のせいなんだ。だから、一ノ兄を嫌いにならないで」
「え?」
口早に告げられたそれに、神依は不思議そうに目を開く。
「俺が一番、一ノ兄のことよく分かってたのに。一ノ兄のこと一番理解して全部知ってる俺が、一番最後まで一番近くで一ノ兄の気持ち支えてやんなきゃいけなかったのに。俺が──神様の方に近付いちゃったから。
あの時、御令孫が俺に優しくしてくれたから。あのとき俺が……一ノ兄の気持ち知ってたのに、一ノ兄から離れたから。だからきっと、一ノ兄は崩れちゃったんだ。でも俺、今度は間違えないから。だから一ノ兄を許して。嫌われるのが、一番辛いんだ。巫女や覡に好かれない禊は、本当に可哀想なんだ」
「童──」
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