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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
……それは、酷く滑稽な映像だった。
男になりきれなかった欲の形はこの上なく惨めで、無様で、だが滑稽であったからこそ、禊はたった今己がなしてきた全てのことを瞬時に理解して──
“……一ノ兄は、絶対神依様を裏切ったりしない”
“私……あなたを信じてる”
──取り返しのつかないことをしてしまった後悔と悲しみと、自らに対する荒れ狂う怒りと憤りに、声すら出せず荒ぐ息を無理矢理に抑え奥歯を噛んだ。
「ッく……」
ギチギチと、自らそれを噛み砕かんばかりの渾身の力で噛んで、むしろそれでこの汚らわしい罪が灌がれるなら、喜んで口内を血に染めようと思った。それで足りないなら、数々の恐ろしい道具の使い方を自ら逐一丁寧に主に教示して、この体を差し出したかった。それで許されるなら肉片一つになっても構わなかった。
その自傷の念と共に急速に冷めていく下半身の熱に、忌まわしい肉塊をゆっくりと引き抜けば……畳を濡らしたのは、微細な泡で白みを帯びた……透明に近い水の糸。
「ッ……は……はあッ……ああ……!」
そこにはたった今思い描いたような無惨な赤い色をしたものは無くて──そのせめてもの安心感に、禊は抑えたはずの息を吐き出し、咽ぶ。
男になりきれなかった欲の形はこの上なく惨めで、無様で、だが滑稽であったからこそ、禊はたった今己がなしてきた全てのことを瞬時に理解して──
“……一ノ兄は、絶対神依様を裏切ったりしない”
“私……あなたを信じてる”
──取り返しのつかないことをしてしまった後悔と悲しみと、自らに対する荒れ狂う怒りと憤りに、声すら出せず荒ぐ息を無理矢理に抑え奥歯を噛んだ。
「ッく……」
ギチギチと、自らそれを噛み砕かんばかりの渾身の力で噛んで、むしろそれでこの汚らわしい罪が灌がれるなら、喜んで口内を血に染めようと思った。それで足りないなら、数々の恐ろしい道具の使い方を自ら逐一丁寧に主に教示して、この体を差し出したかった。それで許されるなら肉片一つになっても構わなかった。
その自傷の念と共に急速に冷めていく下半身の熱に、忌まわしい肉塊をゆっくりと引き抜けば……畳を濡らしたのは、微細な泡で白みを帯びた……透明に近い水の糸。
「ッ……は……はあッ……ああ……!」
そこにはたった今思い描いたような無惨な赤い色をしたものは無くて──そのせめてもの安心感に、禊は抑えたはずの息を吐き出し、咽ぶ。

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