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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
その姿は……雰囲気はまるで、初めて白砂の浜で会ったときのように無機質で……他人じみていて。
神依は何か、途方もない喪失感と得体のしれない恐怖感に襲われた。
何か、とんでもない間違いを──犯してしまった気がした。
「──禊。お前を、ずっと思いやる神がいた。しかしお前はその慈悲を拒んだ。いや──拒むか受け入れるか、その選択すら放棄した。そして今、なおも私を避けようとしている」
「……」
「お前には、辛き話であったことも理解している。しかし神依がそれを選んでくれた今、私はお前を見過ごすわけにはいかない。──神依」
「は……はい」
神は、淡々と語る。
「これが、お前の魂に湛えられた多すぎる水だ。ただお前という器に依り、流れることを拒み、干上がることもできない巡らぬ水。たとえお前と御令孫が結ばれたとしても──いずれこの水が淀む。だがそれでは駄目なんだ。お前達の恋路は、あらゆる者に祝福されなければ満たされない」
「……」
神依は何を言われているのか分からず、もはや見知らぬ者と化した物言わぬ従者の横顔を見上げる。どういう意味か問いたかったのに、いつものように教えて欲しかったのに、もうこちらを見てもくれない。
神依は何か、途方もない喪失感と得体のしれない恐怖感に襲われた。
何か、とんでもない間違いを──犯してしまった気がした。
「──禊。お前を、ずっと思いやる神がいた。しかしお前はその慈悲を拒んだ。いや──拒むか受け入れるか、その選択すら放棄した。そして今、なおも私を避けようとしている」
「……」
「お前には、辛き話であったことも理解している。しかし神依がそれを選んでくれた今、私はお前を見過ごすわけにはいかない。──神依」
「は……はい」
神は、淡々と語る。
「これが、お前の魂に湛えられた多すぎる水だ。ただお前という器に依り、流れることを拒み、干上がることもできない巡らぬ水。たとえお前と御令孫が結ばれたとしても──いずれこの水が淀む。だがそれでは駄目なんだ。お前達の恋路は、あらゆる者に祝福されなければ満たされない」
「……」
神依は何を言われているのか分からず、もはや見知らぬ者と化した物言わぬ従者の横顔を見上げる。どういう意味か問いたかったのに、いつものように教えて欲しかったのに、もうこちらを見てもくれない。

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