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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
 ……いや、本当は心の中ではずっと気付いていたのかもしれないけど。
 けれどそれがあまりに身近なもので、当たり前のようにそこにあるものだから、気にも留めなかったのだと思う。
 ずっとずっと……初めて会ったあの日から、初めてその姿を見た時から、自分はいつだってそれを──あるものに重ねて、巫女となってからも毎日摘んでいたのに。
 それを理解して日嗣の姿を思い浮かべれば、何だか柔く心が安らいだ。
 そして、やはり彼には火が必要だったことも自然と受け入れられて、受け入れた分だけ気持ちが楽になった気がした。
 それだって無ければ、彼はきっといつまで経ってもほころばなかったのだ。ただ順番が違ってしまっただけ。
 “──はぁ──…美味しい。お腹にじんわり染み渡る~……。お米がすごく甘くてふわふわなの”
それを思い出して、神依は思わずくすりと笑みを溢す。
 (だからみんな……日嗣様を見ると、頭を下げたくなるんだ)
だけれどそこにあるものはきっといつだって、どこだって……幸せの、いろんな形が寄り添うもの。それが自分には、皆で囲む丸い飯台だった。
 そしてそれを確かめるように、神依は伍名に問う。
「伍名様。……日嗣様は」
「……」
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