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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
流れのまま突然発せられたその伍名の言葉に、神依は一息遅れてそれを理解すると──みるみる目を見開いて、明らかに拒絶と取れるよう首を横に振った。
「つ──妻問いはしないと」
「妻問いはしない。故に、その身の操は守ろう。それに──元より私も、それをお前に強いる気は持ち合わせていないよ」
伍名は言葉と共に先ほど神依が置いた盃を取り、それを差し出す。神依が意味も分からずそれを受け取れば、並々と注がれた甘い酒の……その甘みが混ざった酒香が、再びツンと鼻腔をくすぐった。
「先程振り入れた粉は、媚薬だ」
「び……やく? びやくって……媚薬って!」
「ああ──私は多少、医の知識をわきまえているから心配はいらない。体に害は無いはずだ」
それが何か気付いた神依は、一気に頬を赤く染め上げる。既にそれを明かされた時点で、体に害がないとかそういう問題ではない気がするのだが──。
「あの──えっと。えっと……!」
「落ち着いて下さい、神依様」
殊更に慌て始めた主に、禊はなるべく冷静を装って声を掛ける。それから礼を取って、神依を庇うように一歩ぶん前に出ると、再び伍名の前に頭を垂れた。
「つ──妻問いはしないと」
「妻問いはしない。故に、その身の操は守ろう。それに──元より私も、それをお前に強いる気は持ち合わせていないよ」
伍名は言葉と共に先ほど神依が置いた盃を取り、それを差し出す。神依が意味も分からずそれを受け取れば、並々と注がれた甘い酒の……その甘みが混ざった酒香が、再びツンと鼻腔をくすぐった。
「先程振り入れた粉は、媚薬だ」
「び……やく? びやくって……媚薬って!」
「ああ──私は多少、医の知識をわきまえているから心配はいらない。体に害は無いはずだ」
それが何か気付いた神依は、一気に頬を赤く染め上げる。既にそれを明かされた時点で、体に害がないとかそういう問題ではない気がするのだが──。
「あの──えっと。えっと……!」
「落ち着いて下さい、神依様」
殊更に慌て始めた主に、禊はなるべく冷静を装って声を掛ける。それから礼を取って、神依を庇うように一歩ぶん前に出ると、再び伍名の前に頭を垂れた。

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