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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
伍名の語りはそんなふうに、神依に取っては端的なものだった。
それは本人の言う通り、必要以上に神依を過去に近付けない配慮であったかもしれないし、ただ単に──謎かけのような喋り方をする神であったのかもしれない。
それを神依は、仮宿でしたように一つ一つ並べていかなければならなかった。頭の中に浮かぶ、小さな貝殻に描かれた神々の物語。
「えっと……そもそもお父さんは、どうして……根の国に?」
「……さて、どうしてだろう。いや、それはもちろん──死というものに近付いてしまったからだけれど、そのそもそもの理由は分からない」
「分からない?」
「そう。神依……お前の父神はね、たくさんの兄弟の一番末の弟だった。それは今の、お前のように。……そして兄達は、何故か彼を好かなかった。理由は知れない。それもお前と、似ているだろうか」
「……」
「……それはお二人が、お優しくあられたからでございましょう」
不意に、静かに割り込んだ禊の声に、神依と伍名の目がそちらに向かう。だが禊はどちらと目を合わせるわけでもなく、置かれた神依の盃を眺めていた。
それは本人の言う通り、必要以上に神依を過去に近付けない配慮であったかもしれないし、ただ単に──謎かけのような喋り方をする神であったのかもしれない。
それを神依は、仮宿でしたように一つ一つ並べていかなければならなかった。頭の中に浮かぶ、小さな貝殻に描かれた神々の物語。
「えっと……そもそもお父さんは、どうして……根の国に?」
「……さて、どうしてだろう。いや、それはもちろん──死というものに近付いてしまったからだけれど、そのそもそもの理由は分からない」
「分からない?」
「そう。神依……お前の父神はね、たくさんの兄弟の一番末の弟だった。それは今の、お前のように。……そして兄達は、何故か彼を好かなかった。理由は知れない。それもお前と、似ているだろうか」
「……」
「……それはお二人が、お優しくあられたからでございましょう」
不意に、静かに割り込んだ禊の声に、神依と伍名の目がそちらに向かう。だが禊はどちらと目を合わせるわけでもなく、置かれた神依の盃を眺めていた。

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