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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第11章 連理
「……分かりました。もう……邪魔をするようなことは問いません。それに……私は正直、伍名様のことはまだよく分からないんです。でも、猿彦さんのことは信じられるから。猿彦さんのように、私にも禊達にも優しくしてくれる伍名様を、私は信じたいと思います。それでも……いいですか? お父さんの話を……してくれますか?」
「……勿論、それでいい。私達は信じることを強制しない。それは心を、滞らせてしまうことだからね」
「ごめんなさい……」
「謝ることはない。だが──」
「……?」
伍名はそこで、柔らかくその表情をほころばせる。
「ありがとう。お前の父も、素直で清らな娘を持てて幸せだろう」
そして、語った。
***
「──お前の父は、神として成熟するために数回命を落としかけた。そして遂には死者の住まう根の国にまで赴き、またそこでも試練を得て蘇り、ようやく偉大な神となった」
「それは──つまり、亡くなったということですか?」
「ああ。だけど──そうだな。御霊祭を思い出してほしい。魂だけになった蛟をお前が舞で慰め、御令孫が名を与え神とした。お前の父もまた、そこで麗しい乙女に会い──恋をして心満たされ、その父たる天津神から新たに名を受け、神として顕されたのだよ」
「……勿論、それでいい。私達は信じることを強制しない。それは心を、滞らせてしまうことだからね」
「ごめんなさい……」
「謝ることはない。だが──」
「……?」
伍名はそこで、柔らかくその表情をほころばせる。
「ありがとう。お前の父も、素直で清らな娘を持てて幸せだろう」
そして、語った。
***
「──お前の父は、神として成熟するために数回命を落としかけた。そして遂には死者の住まう根の国にまで赴き、またそこでも試練を得て蘇り、ようやく偉大な神となった」
「それは──つまり、亡くなったということですか?」
「ああ。だけど──そうだな。御霊祭を思い出してほしい。魂だけになった蛟をお前が舞で慰め、御令孫が名を与え神とした。お前の父もまた、そこで麗しい乙女に会い──恋をして心満たされ、その父たる天津神から新たに名を受け、神として顕されたのだよ」

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